Meta広告の配置は絞るべきか。CV15件中12〜13件がフィードだった実例

結論から言うと、配置は基本的に絞りません。ある案件ではコンバージョン15件のうち12〜13件がフィードからでしたが、それでも自動配置のままにしました。獲得が偏っているのは、配信側が安いところから順に当てた結果であって、他の配置が悪いという意味ではないからです。配置を切ると学習の材料が減り、単価が上がることのほうが多くなります。切ってよいのは、十分な配信量があって明確に赤字の配置がある場合だけです。
「フィードからしか獲れていないので、他の配置を止めたい」という相談をよく受けます。管理画面を配置別に分解すると、たしかに偏っています。止めたくなる気持ちは分かります。
ただ、この判断はほとんどの場合で損をします。理由を順に書きます。
なぜ獲得は勝手に偏るのか
自動配置は、配置ごとに均等に配信するものではありません。同じ予算で最も安く目的を達成できる面から順に買っていきます。
その結果、次のことが起きます。
- 単価の安い面に予算が寄る
- 予算が寄った面ほど、コンバージョンの実数も増える
- 予算が回らなかった面は、良いか悪いか判断できるだけの数がたまらない
つまり配置別のCV数は、その面の実力ではなく、いくら使ったかを映しています。ここを取り違えると、判断が逆になります。
配置を絞ると、この「安いところから買う」自由度を自分で削ることになります。買える面が減れば競合は増え、表示単価は上がります。CPMが高騰する原因のひとつが、まさにこの選択肢の狭さです。
実データ:CVの8割がフィード。それでも切らなかった
あるD2C案件の実測です。
| 項目 | 実測 |
|---|---|
| コンバージョン総数 | 15件 |
| うちフィード経由 | 12〜13件(約8割) |
| 予算を約2倍にしたとき | フィードはCVR改善・CPA維持 |
これだけ見ると、他の配置を止めてフィードに寄せたくなります。実際にはそうしませんでした。
理由は2つです。ひとつは、母数が15件では配置ごとの優劣を判断できないこと。フィード以外は数件しかなく、良し悪しを言える段階にありません。
もうひとつは、予算を増やしたときにフィードが崩れなかったことです。伸ばす余地が主力の面に残っているなら、他を切って無理に寄せる必要がありません。切るのは、伸ばす先がなくなってからで間に合います。
判断の手順
- 配置別に、CV数ではなく消化金額を先に見る。どこにいくら使ったかを確認してから、CV数を見ます。順番を逆にすると必ず誤読します
- 各配置のCV件数を数える。一桁の配置は「判断しない」に分類します。良くも悪くもありません
- 十分な金額を使って、CVがゼロに近い配置だけを候補にする。目安として、目標CPAの3倍以上を使って獲得がない面です
- 切る前に、除外ではなく入札や素材で調整できないか試す。縦型の面はクリエイティブの形が合っていないだけのことが多くあります
- 切ったら1週間は触らない。配置を変えると配信は学習し直しになります
5番目は特に守ってください。切った直後の数日は数字が荒れます。そこで戻すと、学習をもう一度リセットすることになります。初動に手を加えない運用が結局いちばん伸びたのと同じ話です。
注意点
配置を絞ると、単価は下がらず上がることのほうが多くなります。買える在庫が減るためです。「無駄な面を止めれば安くなる」という直感は、Metaの買い方では逆に働きます。
もうひとつ、配置別の数字を見るときは期間をそろえてください。週次で切ると母数が足りず、面ごとの差は誤差に埋もれます。
そして、配置の議論に入る前に確認すべきことがあります。クリック後に人が消えているなら、どの面から集めても結果は変わりません。集客の入口を触る前に、着地したページで何が起きているかを見てください。配置の最適化は、着地側が機能していることが前提の作業です。
チェックリスト
- 配置別の消化金額を、CV数より先に確認した
- CVが一桁の配置を「判断しない」に分類してある
- 切る候補が、目標CPAの3倍以上を使って獲得ゼロの面に限られている
- 除外の前に、素材の形やサイズを面に合わせて試した
- 主力の面に、まだ予算を伸ばす余地があるか確認した
- 変更後1週間は触らないと決めてある
- 着地ページの離脱状況を先に確認した
よくある質問
Meta広告の配置は絞ったほうがいいですか?
基本は絞りません。自動配置は安い面から順に買うため、獲得が偏るのは正常な動きです。絞ると買える在庫が減り、表示単価が上がって成果が悪化することのほうが多くなります。切ってよいのは、目標CPAの3倍以上を使って獲得がない面が明確にある場合だけです。
フィードからしかコンバージョンが出ていません。他は止めるべきですか?
まず配置別の消化金額を確認してください。実例ではCV15件のうち12〜13件がフィードでしたが、他の面は数件しか予算が回っておらず、良し悪しを判断できる母数がありませんでした。CV数の偏りは実力差ではなく予算配分の結果であることが多くあります。
配置を変更したあと、どのくらい様子を見ればいいですか?
最低1週間は触らないでください。配置の変更は配信の学習をやり直させるため、直後の数日は数字が荒れます。そこで元に戻すと学習が再度リセットされ、判断できない状態が続きます。変えたら結果が出るまで待つ、を1つずつ繰り返してください。