X広告でROAS1599%を出したとき、最初にやったのはCPMを下げることじゃなかった。

X広告でROAS1599%を出したとき、最初にやったのはCPMを下げることじゃなかった。
この記事の結論

X広告でROASを上げるとき、最初にやるべきはCPMを下げることではなく、CPMとCVを組み合わせて読むことです。CPMが高くてもCVが取れているなら、競争のある見込みの高い層に届いている可能性があり、下げにいくと成果を崩します。判断はCPMとCVの4象限で行い、CVが数十件貯まってから下す。X広告はMeta広告より学習に時間がかかるため、最初の2週間はデータを集める期間として予算を組みます。この考え方で、キャラクター商品のX広告でROAS1599%を出しました。

CPMが高いと焦る人へ。

あるキャラクター商品のX広告でROAS1599%を出したとき、最初にやったのはCPMを下げることではなく、読むことでした。

CPMが高いこと自体は、無駄遣いとは限りません。逆に、CPMが安くてCVがついている状態のほうが危ないこともあります。この記事では、CPMをどう読み、どこで判断するかを、実際の運用の中身とあわせて整理します。

目次
  1. CPMが高いこと自体は、無駄遣いとは限らない
  2. CPMとCVの4象限で判断する
    1. CPM高 × CV有:伸ばす候補
    2. CPM低 × CV有:拡大は慎重に
    3. CPM高 × CV無:クリエイティブを疑う
    4. CPM低 × CV無:設計からやり直す
  3. 4象限を使う前に確認する、CVの件数
  4. CPMとCPAの関係を式で押さえる
  5. X広告をMeta広告と同じ感覚で回してはいけない理由
  6. X広告の最初の2週間の予算設計
    1. 2週間でCV30件を目安にする
    2. この期間は分けすぎない
  7. ROAS1599%に至った設計の要点
    1. ターゲットを先に決め、CPMが高くなる前提で始めた
    2. クリエイティブと商品の世界観を合わせた
    3. 初動は単価を抑えながらデータを貯めた
  8. まとめ:CPMは下げる前に、読む
  9. よくある質問

CPMが高いこと自体は、無駄遣いとは限らない

CPMは広告が1,000回表示されるのにかかる費用で、オークションの競争の結果として決まります。

CPMが高くなる理由は1つではありません。ターゲットが狭すぎる、クリエイティブの反応が悪い、といった直すべき原因で上がることもあります。一方で、購買意欲が高く、多くの広告主が取り合っている層に届いているから上がる、ということもあります。

つまり、CPMの高さだけでは良いか悪いかは決まりません。CVと組み合わせて初めて意味が出ます。CPMが高くなる原因の全体像はCPMが高い理由の記事で分解しています。

CPMとCVの4象限で判断する

見るのは、CPMとCVの組み合わせです。

CPM高 × CV有見込みの高い層に届いている可能性。予算を伸ばす候補。
CPM低 × CV有ターゲットを再検証。偶然の可能性があり、拡大は慎重に。
CPM高 × CV無クリエイティブの問題を疑う。層は合っていても訴求がずれている。
CPM低 × CV無ターゲットもクリエイティブも見直し。設計からやり直す段階。

CPM高 × CV有:伸ばす候補

競争のある層に、表示を勝ち取ったうえでCVが取れている状態です。CPAが目標内に収まっているなら、CPMを下げにいく理由はありません。予算を段階的に上げる候補になります。

CPM低 × CV有:拡大は慎重に

一見いちばん効率が良く見えますが、広く浅く配信した結果、たまたまCVがついただけの可能性があります。この状態で予算を一気に上げると、CPAが崩れやすい。どんな人がCVしているかを確認してから広げます。

CPM高 × CV無:クリエイティブを疑う

表示の取り合いには参加できているのに、反応が取れていない状態です。層が合っていても、訴求や商品の見せ方がずれている可能性が高いので、先にクリエイティブを見直します。

CPM低 × CV無:設計からやり直す

競争の少ない層に安く表示されていて、反応もない状態です。誰に何を届けるかの設計から見直します。

4象限を使う前に確認する、CVの件数

4象限の判断は、CVが少ない段階では当てになりません。

CVの件数は偶然でもブレます。おおよその目安として、CVが10件のときは偶然だけで上下に3割程度、30件で2割弱、50件で1割強のブレが出ます。

比べるときのCV件数偶然によるブレの目安判断
10件前後±3割程度象限の判断には使わない
30件前後±2割弱大きな差なら判断できる
50件以上±1割強比較的安心して判断できる

「CPM低 × CV有」に見えていた広告セットが、件数が増えたら「CPM低 × CV無」だった、ということは珍しくありません。象限を決める前に、件数を確認してください。

CPMとCPAの関係を式で押さえる

CPMが高くてもCPAが下がることがあるのは、CPAが3つの数字の組み合わせで決まるからです。

CPA = CPM ÷ 1000 ÷(CTR × CVR)

CPMが1.5倍になっても、CTR×CVRが2倍になれば、CPAは4分の3に下がる

CPMを下げるためにターゲットを広げると、CTRとCVRが落ちて、かえってCPAが上がることがあります。CPMは単独の目標ではなく、CTRとCVRと並べて読む数字です。

X広告をMeta広告と同じ感覚で回してはいけない理由

X広告は、Meta広告と比べて配信に使えるユーザーの行動データが少ないとされています。

Metaは複数のサービスをまたいだ行動データを使えますが、Xは主にプラットフォーム内の行動がシグナルになります。そのため、配信が安定するまでに時間がかかり、それまでのコストも高くなりやすい。

Meta広告と同じ感覚で、数日で判断したり、少ない予算で細かく分けたりすると、データが貯まる前に予算がなくなります。X広告で成果が出ないときに素材や予算より先に見直すことはX広告のキャンペーン目的の記事で書いています。

X広告の最初の2週間の予算設計

X広告を始めるなら、最初の2週間はデータを集める期間と割り切って予算を組みます。

2週間でCV30件を目安にする

前の章のとおり、30件前後あれば大きな差は判断できます。目標CPAが4,000円なら、CPAがその1.5倍に悪化しても30件取れるように、2週間で約18万円、1日約13,000円が目安になります。

2週間の予算 = 目標CPA × 1.5 × 30件

例:目標CPA 4,000円 → 4,000円 × 1.5 × 30件 = 18万円(1日約13,000円)

この期間は分けすぎない

予算を多くの広告グループに分けると、1つあたりの件数が貯まりません。最初はターゲットを2〜3パターンに絞り、件数を集めることを優先します。

ROAS1599%に至った設計の要点

この案件でやったことは、特別な裏技ではありません。

ターゲットを先に決め、CPMが高くなる前提で始めた

商品を買う見込みのある層を先に決め、そこはCPMが高くなると最初から想定していました。CPMが高いことを問題とは見ず、狙った層に届いているかの確認材料にしています。

クリエイティブと商品の世界観を合わせた

X広告はタイムラインの中で目を止めてもらう必要があります。商品の世界観とクリエイティブのトーンがずれていると、ターゲットが合っていてもCVにつながりません。ターゲットをさらに絞り込むより、このずれを消すほうが先に数字が動く、という判断です。

初動は単価を抑えながらデータを貯めた

最初から自動の入札に任せきりにせず、初動は単価をコントロールしながらデータを貯め、配信が安定してから自動の入札に切り替えました。

まとめ:CPMは下げる前に、読む

数字を単体で見ず、常に組み合わせで見る。それだけで、運用の判断は一段正確になります。

よくある質問

X広告でCPMが高いのは無駄遣いですか?

必ずしも無駄遣いではありません。見込みの高い層に届いているために上がっていることもあります。一方でターゲットの狭さや反応の悪さで上がることもあるので、CVと組み合わせて判断します。

CPMが低くてCVが出ている状態は良いのですか?

かえって注意が必要な場合があります。広く浅く配信した結果、たまたまCVがついただけの可能性があり、その状態で予算を一気に上げるとCPAが崩れやすくなります。

CPMとCVはどう組み合わせて判断しますか?

4象限で見ます。CPM高×CV有は伸ばす候補、CPM低×CV有は再検証、CPM高×CV無はクリエイティブの見直し、CPM低×CV無は設計からやり直しです。

何件くらいCVが貯まったら判断できますか?

目安は30件前後です。10件前後では偶然だけで上下3割程度のブレが出るため、象限の判断には向きません。50件以上あれば比較的安心して判断できます。

X広告の最初の予算はどう決めればいいですか?

最初の2週間でCV30件を目安に、目標CPA×1.5×30件で組みます。目標CPA4,000円なら2週間で約18万円、1日約13,000円です。

X広告はMeta広告と同じ運用でいいですか?

同じ感覚で回すのは危険です。X広告は配信に使える行動データが少なく、安定するまで時間がかかるため、数日で判断したり細かく分けたりすると、データが貯まる前に予算がなくなります。

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