LPを作る前に確認しないと、広告費が全部溶ける。

Webマーケティングで成果が出ていないとき、発注者の多くが最初に思うことがあります。

LPをリニューアルすれば改善するのではないか。

この発想自体は間違っていません。LPの質が成果に大きく影響するのは事実です。でも問題は、LP以前の段階にあることが非常に多い。

代理店がLP制作を提案するとき、この前段の問題を詳しく指摘することは少ないです。

なぜか。LP制作自体が売上になるからです。30万円から100万円以上かかるLP制作を受注することと、問題の根本を指摘してLP制作が必要ないと伝えることでは、代理店側の利益が全く違います。

私自身がその立場にいた時期があるので、この構造はよく分かります。

LPの前に確認すべき、3つのこと

一つ目は、流入の質です。

LPのコンバージョン率が低い原因として最も多いのは、LPの問題ではなく、流入しているユーザーの質の問題です。ターゲットではないユーザーがLPに来ていれば、どれだけ優れたLPを作っても転換しません。

広告経由・SEO経由・SNS経由など、流入元ごとのコンバージョン率をまず確認してください。特定の流入元だけ著しくコンバージョン率が低い場合、そのチャネルの設定に問題がある可能性が高い。

二つ目は、離脱箇所の特定です。

LP全体のコンバージョン率だけを見ていると、どの部分に問題があるかわかりません。ヒートマップやスクロール深度のデータを使って、ユーザーがどの位置で離脱しているかを確認することが先です。

ファーストビューで離脱しているなら、キャッチコピーや画像に問題があります。価格表示の手前で離脱しているなら、それ以前の説明が不十分な可能性があります。CTAボタンの前で止まっているなら、信頼構築が足りていないかもしれない。

問題箇所がわからないまま全体をリニューアルすると、コストが無駄になります。

三つ目は、オファーの設計です。

LPの問題を解決するとき、デザインや文章に目が向きがちですが、最も根本的な問題はオファーであることがあります。オファーとは、何を・いくらで・どんな条件で提供するか、という提案の中身そのものです。

競合と同じオファーで、同じ価格帯で、デザインだけ変えてもコンバージョン率はほとんど変わりません。ユーザーがそのLPを見たとき、なぜ今申し込む必要があるのかが伝わることが、コンバージョンの根本条件です。

それでもLPを作る必要があるとしたら

流入の質が確保されていて、離脱箇所が特定されていて、オファーの設計も整っている。

それでもコンバージョン率が改善しないとき、初めてLPの表現そのものを見直す段階です。

このステップを踏まずにLPをリニューアルしても、問題の先送りにしかならないことが多い。

私がクライアントにLP制作の話をする前に必ず聞くのは、今のLPのどこで離脱が起きているか確認できていますか、という一点です。データがなければ、まずそこを取る環境を整えることから始めます。

発注者が強くなることが、広告費を守る

代理店や制作会社に発注する立場として、提案をそのまま受け入れることのリスクを認識してほしいのです。

悪意がある提案ではなくても、発注者側の理解が薄いと、本質的でない施策にコストが流れていく。これは構造的な問題で、どの代理店と組んでも起こりうることです。

これを防ぐのは、知識を持った発注者だけです。

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