次の10万円は、広告費とLP改修のどちらに使うべきか。3つの数字で決める判断基準

次の10万円は、広告費とLP改修のどちらに使うべきか。3つの数字で決める判断基準
この記事の結論

使えるお金が増えたとき、広告費に足すかLPを直すかは、感覚ではなく3つの数字で決められます。見るのは、LPに何人届いているか(到達数)、そこで何%がCVしているか(CVR)、そして途中のページで何%が消えているか(遷移率)です。到達数が足りていないなら広告費、到達しているのにCVしていないならLP改修が正解です。判断を誤ると、穴の空いたバケツに水を足し続けることになります。まず現状の3つの数字を出してから、配分を決めてください。

広告予算が増えた。あるいは、今の予算の使い道を見直したい。そのとき必ず出るのが「広告費を増やすか、LPを直すか」という問いです。

この判断、多くの現場で感覚に頼っています。広告代理店に相談すれば広告費を増やす提案が返ってきやすいし、制作会社に相談すればLPを作り直す提案が返ってくる。どちらも悪意はなく、単に見ている場所が違うだけです。

ですが、この判断は感覚ではなく数字で決められます。しかも見る数字は3つだけです。この記事では、次の予算をどちらに配分すべきかを機械的に判断する基準を書きます。

目次
  1. まず、判断に必要な3つの数字を出す
  2. 判断基準:どちらに使うべきかは、この表で決まる
  3. LP改修のほうが効くケースは、想像より多い
    1. 中間ページで大半が消えていた例
    2. LP側の小さな修正で数字が動いた例
  4. 広告費を足すべきなのは、どういうときか
  5. 読者が自分で確かめるチェックリスト
  6. お金の行き先は、いちばん細い場所で決める
  7. よくある質問

まず、判断に必要な3つの数字を出す

配分を決める前に、次の3つを出してください。どれも特別なツールは要りません。

① LP到達数:広告をクリックして、実際にLPに届いた人数

② LPのCVR:LPに届いた人のうち、申込・購入まで進んだ割合

③ 遷移率:中間ページを挟んでいる場合、そこから本LPへ進んだ割合

この3つが揃うと、今どこが細いのかが見えます。細い場所にお金を入れるのが正解で、太い場所に足しても成果は増えません。

判断基準:どちらに使うべきかは、この表で決まる

3つの数字の組み合わせで、次の予算の行き先はほぼ機械的に決まります。

状況次の予算は理由
LP到達数が少ない
/CVRは妥当
広告費に足す受け皿は機能している。母数を増やせば比例してCVも増える
LP到達数は十分
/CVRが低い
LP改修に使う人は来ているのにCVしていない。広告費を足しても同じ率で漏れ続ける
中間ページの遷移率が低いLP改修(中間ページ)に使う本LPに届く前に消えている。広告費を足しても本LPの母数が増えない
到達数もCVRも低いLP改修が先穴を塞がずに水量を増やすと、無駄が比例して増える

原則はひとつです。受け皿が壊れているときに広告費を足してはいけない。穴の空いたバケツに水を足すのと同じで、投下額に比例して無駄も増えます。

LP改修のほうが効くケースは、想像より多い

実務では、広告よりLP側に手を入れたほうが効くケースが目立ちます。実データで説明します。

中間ページで大半が消えていた例

あるD2C案件では、広告と本LPの間に挟んだ中間ページで75.7%が離脱していました。本LPへ進んだのは24.3%だけです。このとき仮に広告費を倍にしても、増えた人の4分の3はやはり本LPに届きません。逆に、この遷移率を24.3%から40%まで引き上げられれば、広告費を1円も増やさずにCPAは約40%削減できる試算でした(遷移率改善による計算上の見込み)。詳しくは中間LPの離脱を実データで分解した記事に書いています。

LP側の小さな修正で数字が動いた例

LP改修は大がかりな作り直しだけを指しません。同じ案件で、記事LPのファーストビューに権威性・成分・オファー情報を集約しただけで、FV離脱率が約6.6pt改善しました。さらに、CTAの直前に置いていたUGC(お客様の声)の位置を変えただけで、オファー到達率が約3pt改善しています。良かれと思って挟んだ要素が、読み進む流れを断ち切っていたわけです。

LP改修は「作り直し」ではなく「1箇所を直す」でも数字が動く。

広告費の増額と違い、効果が続くあいだ追加費用がかからないのも大きな違い。

広告費を足すべきなのは、どういうときか

逆に、広告費を増やすのが正解なのは、受け皿が機能していると確認できたときです。LPのCVRが妥当な水準にあり、中間の遷移率も落ちていない。それなら母数を増やせば成果は伸びます。

ただし、増やし方には注意が必要です。予算を一気に倍にすると、配信が「取りやすい人」の外側まで広がり、質が落ちます。実際にある案件では、予算を約2倍にしたところ、本LPへの遷移率が目標30%の約半分(17%台)まで落ちました。詳細は予算拡大でCPAが悪化した話に書いたとおりで、増やすなら段階的に、質の指標を見ながら進めてください。

読者が自分で確かめるチェックリスト

次の予算配分を決める前に、この5つを確認してください。

1〜3のどれかに即答できないなら、配分を決める前にまず計測です。数字がないまま決める配分は、結局どちらかの提案に流されるだけになります。

お金の行き先は、いちばん細い場所で決める

広告費とLP改修は、対立する選択肢ではありません。どちらも「成果を増やすための投資先」であって、問うべきは今いちばん細いのはどこかだけです。

受け皿が機能しているなら広告費、届いているのに漏れているならLP。この原則さえ持っていれば、次の10万円の行き先で迷うことはなくなります。まずは3つの数字を出すところから始めてください。

よくある質問

広告費を増やすかLPを直すか、どう判断すればいいですか?

LP到達数・LPのCVR・中間ページの遷移率の3つを見ます。到達数が少なくCVRが妥当なら広告費、到達しているのにCVRが低いならLP改修が正解です。受け皿が壊れている状態で広告費を足すと、無駄が比例して増えます。

LP改修は作り直さないと効果がないですか?

作り直さなくても数字は動きます。実例では、ファーストビューに権威性やオファー情報を集約しただけでFV離脱率が約6.6pt改善し、CTA直前に置いたUGCの位置を変えただけでオファー到達率が約3pt改善しました。1箇所の修正でも効果は出ます。

広告費を増やす場合、どのくらいのペースが安全ですか?

一気に倍にすると配信が外側に広がり質が落ちます。実例では予算を約2倍にした結果、本LPへの遷移率が目標30%の約半分まで低下しました。段階的に増やし、そのつど遷移率やCVRという質の指標が保てているかを確認してください。

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