LP制作費用の相場は?外注・フリーランス・自作の違いと失敗しない選び方
LP制作費用の相場は、制作会社への外注で30万〜100万円、フリーランスで10万〜40万円、ツールを使った自作で0〜5万円程度が目安です。価格差の正体は構成設計・ライティング・デザイン・実装のどこまでを任せるかにあります。安さだけで選ぶと成果が出ずに作り直しになり、結局高くつきます。LPは単体でなく広告費と合わせて回収するものと考えて選ぶのが失敗しない基準です。
LPを作ろうと制作会社に見積もりを取ったら、A社は25万円、B社は80万円だった。この価格差は何なのか、どちらが正しいのか判断できない。こうした相談をよく受けます。
LP制作費の相場は幅が広く、同じ1枚のLPでも数万円から100万円超まで開きます。しかもこの価格差は、そのまま品質の差とは限りません。高いから良い、安いから悪いという単純な話ではないのが、この領域の分かりにくさです。
今回は代理店出身で発注側にも立ってきた立場から、LP制作費の相場帯、価格差の中身、安いLPで起きる問題、そして費用対効果の正しい考え方まで整理します。発注前にこの構造を知っておくと、見積もりの妥当性を自分で判断できるようになります。
LP制作費の相場は依頼先で3つに分かれる
結論から言うと、LP制作の費用は依頼先によって大きく3つの相場帯に分かれます。まず全体像を表で押さえてください。
| 依頼先 | 費用の目安 | 納期の目安 | 含まれる主な作業 | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| 制作会社(外注) | 30万〜100万円 | 1〜2ヶ月 | 構成設計・ライティング・デザイン・実装・ディレクション一式 | 成果に直結させたい主力商材・広告を回す前提のLP |
| フリーランス | 10万〜40万円 | 2〜4週間 | デザイン・実装が中心。構成やライティングは人による | 予算を抑えたい・要件がある程度固まっている |
| ツール自作(STUDIO・ペライチ等) | 0〜5万円(月額別) | 数日〜2週間 | テンプレートへの流し込み。自分で作業 | とにかく安く・スピード優先・テスト段階 |
| 大手・ブランディング系 | 100万〜300万円 | 2〜3ヶ月 | 戦略設計・リサーチ・撮影・高度な演出込み | ブランド商材・大型予算・長期運用前提 |
ここで注意したいのは、価格帯が重なる部分では品質が逆転することがある点です。40万円のフリーランスが、50万円の制作会社より成果を出すLPを作ることは普通にあります。金額そのものより、後述する価格差の中身を見ることが大切です。
価格差の正体は4つの工程の切り分けにある
なぜ同じLPで数万円から100万円まで開くのか。その答えは、LP制作が4つの工程でできていて、どこまでを任せるかで金額が決まるからです。
1. 構成設計(誰に何をどの順番で伝えるか。訴求とストーリーの設計)
2. ライティング(見出し・本文・キャッチコピーの言語化)
3. デザイン(見た目・レイアウト・図版・トンマナ)
4. 実装(コーディング・レスポンシブ対応・計測タグの設置)
安い見積もりの多くは、このうち構成設計とライティングが含まれていません。つまり原稿とワイヤーフレームは発注者側が用意し、デザインと実装だけを任せる形です。これが10万円台のLPの正体であることがほとんどです。
逆に80万円のLPは、誰に売るかの整理から入り、競合を調べ、訴求の切り口を設計し、コピーを書き、デザインに落とし込むところまでを一貫して担います。成果を左右するのは実はデザインの美しさより構成設計とライティングなので、ここにコストがかかっているLPは金額に見合う価値があることが多いです。
見積もりを比べるときは、総額ではなく、この4工程のうちどこまでが含まれているかを確認してください。安いLPが安いのには理由があり、その理由が自分でカバーできる範囲なら安く済ませて問題ありません。
安いLPで起きる問題は作り直しのコスト
費用を抑えたい気持ちは当然ですが、安さだけで選ぶと高い確率で作り直しになります。実際に起きやすい問題を挙げます。
まず、構成設計が抜けたLPは、情報が並んでいるだけで人が動く順番になっていません。商品の説明から入ってしまい、読み手が自分ごととして読み始める前に離脱します。デザインはきれいでも成果が出ないLPの典型です。
次に、テンプレート流し込みの自作LPは、広告の受け皿としては弱いことが多いです。広告文と中身がつながっておらず、クリックして来た人が期待した情報にすぐたどり着けません。結果としてCVRが上がらず、広告費だけが消えていきます。
さらに深刻なのが計測の欠落です。安い制作では計測タグやコンバージョン設定が省かれていることがあり、そうなると成果が良いのか悪いのかすら分かりません。改善しようにも判断材料がない状態になります。
こうして成果が出ないと、結局作り直すことになります。最初に25万円で作って成果が出ず、後から60万円で作り直す。合計85万円かかった上に、その間の広告費も無駄になっている。これが安物買いで起きる最も多い失敗です。最初から成果の出るLPを1本作った方が、トータルでは安く済みます。
LPの費用対効果は広告費と合わせて回収する
LP制作費を考えるとき、多くの方がLP単体で高い安いを判断します。しかしこれは半分しか見ていません。LPは広告費とセットで回収するものだからです。
具体例で考えてみます。月100万円の広告費を投下していて、LPのCVRが1%だとします。ここでLPを改善してCVRが2%になれば、同じ広告費で獲得件数が倍になります。獲得単価が半分になるということです。
仮にLP改善に60万円かけたとしても、月100万円の広告でCVRが1%改善すれば、多くのケースで数ヶ月で回収できます。むしろ回収した後は毎月得をし続ける投資になります。この視点で見ると、広告を回す前提のLPに数十万円かけるのは決して高くありません。
判断の目安
・広告費を月50万円以上投下する主力LP → 構成設計込みで外注する価値が高い
・テスト段階・広告予算が小さい → まず自作かフリーランスで安く始める
・すでにあるLPの成果が悪い → 作り直す前に計測とファーストビューを確認する
逆に、広告をほとんど回さず、名刺代わりに置いておくだけのLPなら、100万円かける必要はありません。かける費用は、そのLPがどれだけの広告費を受け止めるかに比例させるのが合理的です。
制作会社とフリーランス、どちらを選ぶか
外注する場合、制作会社とフリーランスのどちらがいいかもよく聞かれます。それぞれの向き不向きを整理します。
制作会社は、ディレクター・デザイナー・エンジニアがチームで動くため、品質のばらつきが小さく、納期管理も安定しています。担当者が急に連絡不能になるリスクも低いです。その分、間接コストが乗るので金額は上がります。主力商材や長期運用を前提にするなら安心感があります。
フリーランスは、間に入る人がいない分コストが抑えられ、直接やり取りできるのでスピードが速いです。ただし個人差が大きく、デザインは得意でも構成設計は苦手という人もいます。当たれば安くて速いですが、見極めが必要です。
どちらを選ぶにせよ、過去の制作実績を見せてもらい、そのLPが実際に成果を出したかを聞いてください。きれいなLPを作れることと、売れるLPを作れることは別の能力です。実績のLPで「これはどういう狙いでこの構成にしたのか」を説明できる相手は、構成設計の力があると判断できます。
発注前に確認すべき5つのこと
最後に、見積もりを受け取ったときに確認すべき項目をまとめます。これを聞くだけで、その見積もりが妥当かどうかを自分で判断できます。
1. 構成設計とライティングは含まれるか(含まれないなら誰が原稿を用意するのか)
2. 計測タグ・コンバージョン設定は実装に入っているか
3. 修正は何回まで無料か、追加費用の発生条件は何か
4. 公開後のABテストや改善は別料金か、対応可能か
5. 制作実績のLPは実際に成果が出たものか
特に1と2は必ず確認してください。ここが抜けているLPは、公開しても成果を測れず改善もできません。安い見積もりほど、この2点が含まれていない可能性が高いです。
LP制作費の相場は幅が広いですが、価格差の中身さえ理解すれば、自社にとって適正な金額は自分で判断できます。金額の大小ではなく、何にお金を払っているのかで選んでください。それが失敗しない選び方です。
よくある質問
LP制作の費用相場はいくらですか?
制作会社への外注で30万〜100万円、フリーランスで10万〜40万円、ツール自作で0〜5万円程度が目安です。どこまでの工程を任せるかで金額が決まります。
なぜLP制作費はこんなに幅があるのですか?
構成設計・ライティング・デザイン・実装の4工程のうち、どこまでを任せるかで金額が変わるためです。安い見積もりは構成とライティングが含まれないことが多いです。
安いLPを選ぶと何が起きますか?
構成設計や計測が抜けていることが多く、成果が出ずに作り直しになりがちです。結果として最初から良いLPを1本作るより高くつくことがあります。
LP制作費はどう回収すればいいですか?
LP単体でなく広告費と合わせて考えます。CVRが改善すれば同じ広告費で獲得件数が増え、多くのケースで数ヶ月で制作費を回収できます。
制作会社とフリーランスはどちらがいいですか?
品質の安定と納期管理を重視するなら制作会社、コストとスピードを重視するならフリーランスです。フリーランスは個人差が大きいため実績の見極めが必要です。
ツールを使った自作LPでも成果は出ますか?
テスト段階や広告予算が小さい場合は有効です。ただし広告の受け皿としては弱くなりやすいため、本格的に回すなら構成設計込みの制作を検討してください。
発注前に必ず確認すべきことは何ですか?
構成設計とライティングが含まれるか、計測タグの実装があるか、修正回数、公開後の改善対応、実績LPの成果です。特に前の2点は必ず確認してください。
広告を回さないLPにも高い費用をかけるべきですか?
その必要はありません。かける費用はそのLPが受け止める広告費に比例させるのが合理的で、名刺代わりのLPに100万円かける意味は薄いです。