リターゲティングが効かない。母数が足りていないだけのことが多い

リターゲティングのCPAが合わない、配信量が伸びないという相談の多くは、配信設定ではなく母数の問題です。追いかける対象が数百人しかいなければ、どれだけ設定を詰めても届く人数は増えません。先に見るのは、リストに何人たまっているかです。足りないなら、リタゲを直すのではなく上流の集客量を増やしてください。ただし高額商材や検討期間が長い商材では、母数が少なくても成立する場合があります。
リターゲティングは、広告の中でもっとも成果が出やすい配信だと言われます。実際、一度サイトに来た人を追いかけるので、初めての人に当てるより取れて当然です。
それでも「リタゲが効かない」という相談は絶えません。設定を見ると、たいてい設定は間違っていません。
効かない原因は、たいてい母数
リターゲティングで追いかけられるのは、サイトに来た人だけです。当たり前のようですが、ここが上限になります。
月に1,000人しかサイトに来ていないなら、追いかけられる対象も最大1,000人です。そこから期間の条件で絞り込めば、実際に配信される対象は数百人まで減ります。数百人に配信しても、日々の到達は数十人です。
この規模では、コンバージョンは月に数件しか生まれません。数件では良し悪しの判断もできず、配信の学習も進まない。設定を詰めても状況は変わりません。
「リタゲが効かない」の正体は、多くの場合「上流で集めている人数が足りない」です。リタゲの問題ではなく、集客量の問題として扱うほうが早く解決します。
確認の手順
- リストに何人たまっているかを見る。管理画面のオーディエンスサイズを確認します。ここが最初です
- 期間の条件を確認する。30日で切っているなら、90日や180日に広げると母数が増えます
- 除外設定を見直す。購入者を除外するのは正しい判断ですが、除外を重ねすぎて対象がほぼ残っていないことがあります
- 足りないと判断したら、リタゲの改善をやめる。上流の集客量を増やす予算配分に切り替えます
- それでもリタゲを回すなら、期待値を下げる。件数は増えない前提で、取りこぼしを拾う役割に限定します
4番目が実務では難しい判断です。リタゲはCPAが良く見えるので、止めたくない。ただ、件数が増えない配信にレポートの行を割いても、事業は動きません。
母数が足りているのに効かない場合
リストが十分にあるのに成果が出ないなら、別の原因を疑います。
ひとつは、追いかける相手の質です。サイトに来た全員を一律に追いかけると、すぐ帰った人も含まれます。滞在時間や閲覧ページで条件を分けると、精度が上がります。
もうひとつは、見せている内容です。初回訪問時と同じクリエイティブを出しているなら、その人はすでに見て買わなかったわけです。同じものをもう一度見せる理由がありません。不安を解消する情報や、購入条件の提示に変えてください。
注意点
高額商材や検討期間の長い商材では、母数が少なくても成立することがあります。1件の受注額が大きければ、月数件でも十分に見合う。BtoBとBtoCでは検討の長さが違うため、この記事の判断基準をそのまま当てはめないでください。
もうひとつ、リタゲのCPAが良いのは当然です。買う直前の人を追いかけているので、広告がなくても買っていた人が含まれます。リタゲのCPAを新規獲得のCPAと並べて比較しても、意味のある比較になりません。
チェックリスト
- リストのオーディエンスサイズを数字で把握している
- 期間の条件を広げる余地がないか確認した
- 除外設定を重ねすぎていないか確認した
- 母数が足りない場合、上流の集客量に予算を移す判断をした
- 訪問者を一律ではなく、質で分けている
- 初回訪問時と違うクリエイティブを出している
- リタゲのCPAを、新規獲得のCPAと同列で比較していない
よくある質問
リターゲティングが効かないのはなぜですか?
追いかける母数が足りていないことが最も多い原因です。月に1,000人しか訪問がなければ追える対象も最大1,000人で、期間条件で絞ると実際の配信対象は数百人まで減ります。この規模ではコンバージョンが月数件しか生まれず、判断も学習もできません。
リターゲティングの母数を増やすにはどうすればいいですか?
まず期間の条件を30日から90日や180日へ広げ、除外設定を重ねすぎていないか確認します。それでも足りないなら、リタゲ側の調整ではなく上流の集客量を増やしてください。追える人数の上限は、サイトに来た人数で決まります。
リターゲティングのCPAが良いので予算を増やすべきですか?
CPAだけで判断しないでください。リタゲは買う直前の人を追いかけるため、広告がなくても買っていた人が含まれます。新規獲得のCPAと同列に比較しても意味のある比較になりません。判断は増えた件数の実数で行ってください。