バズらせるより売れる導線を作る方が、中小企業には100倍重要という話。

この記事の結論

バズと売上は別の現象で、中小企業が限られたリソースで成果を出すなら、バズを追うより売れる導線設計が先です。バズは面白いから反応した人を集めるため、購買意欲が低くSNSが売上につながりません。プロフィールリンクの飛び先、フォーム項目、投稿のCTAを整えることが優先度の高い改善です。

「バズりたいんですよね」

中小企業の社長や担当者と話していると、体感で3回に1回はこの言葉が出てくる。

気持ちはわかる。SNSで何万リーチ、何千いいね、リプ欄が盛り上がってる——あの光景を見たら「うちもああなりたい」と思うのは自然だと思う。

でも聞きたい。あのバズった投稿から、いくら売上が立ったか知ってます?

ほとんどの場合、答えは「わからない」か「たぶんゼロに近い」。

バズと売上は別の現象で、片方が起きたからもう片方も起きるという関係にはない。特に中小企業にとっては、バズを追いかけること自体がリスクになる場合すらある。

今日はその話を書く。

バズった投稿がなぜ売上に繋がらないのか

まず構造の話から。

バズが起きる時、投稿は想定していなかった層にまで届いている。フォロワー外にリーチが広がって、普段その商材に興味がない人にも表示されている状態。

だからいいねが増える。コメントが増える。リポストされる。

でもその人たちは「面白いから反応した」のであって「買いたいから反応した」わけじゃない。

バズった投稿から自社サイトに来る人がゼロかというとそうでもないけど、来たとしても購買意欲が低い。回遊して離脱する。CVRは通常投稿からの流入より低くなることが多い。

自分がSNSコンサルで入っている案件でも、KPIの設計時にまずエンゲージメント率とプロフィールリンククリック数を分けて見るようにしている。エンゲージメントが高い投稿とリンククリックが多い投稿は、だいたい別物。

バズは認知には貢献する。でも認知から売上までの間には、いくつもの階段がある。その階段を設計せずに認知だけ取っても、人が上から降ってくるのを待ってるのと変わらない。

中小企業がバズを追うとなぜ危険なのか

大企業とちがって、中小企業はリソースが限られている。人も時間も予算も。

その限られたリソースを「バズる投稿を作る」ことに使うと、何が起きるか。

本来やるべき導線設計がおろそかになる。

LP改善、フォームの最適化、問い合わせ後の営業対応、LINE登録者へのフォロー設計——こっちの方が売上への直結度は圧倒的に高い。でも地味で目に見えにくい作業だから後回しにされがち。

クライアントの案件でよくあるパターンとして、SNS担当者が「今月バズった投稿3本」をレポートに載せてくる。でも「その3本から問い合わせ何件来ました?」と聞くと黙ってしまう。

バズったかどうかを評価軸にしてしまうと、チーム全体の意思決定がズレる。コンテンツの方向性もズレる。「ウケるかどうか」で投稿を作り始めると、どんどんターゲットからズレた内容になっていく。

あるBtoB商材のアカウントで、業界あるあるネタ投稿がバズってフォロワーが一気に増えたことがあった。でもそのフォロワーの大半は同業者。つまりお客さんじゃなくて競合。フォロワーが増えて売上が増えないという、わりと笑えない状況になった。

「売れる導線」とは何か

じゃあバズの代わりに何をやるべきか。

ユーザーが「知る→興味を持つ→比較する→問い合わせる」までの道筋を設計すること。 これが導線設計。

具体的に何をするかは業種によるけど、考え方の軸はシンプルで——

「次に何をしてもらいたいか」を、すべての接点で明確にする。

SNS投稿を見た人に何をしてほしい?→ プロフィールに来てほしい。 プロフィールに来た人に何をしてほしい?→ リンクをクリックしてLINEに登録してほしい。 LINE登録した人に何をしてほしい?→ 事例を見て問い合わせフォームを開いてほしい。

この「次の一歩」が全部繋がっている状態が、導線ができているということ。

多くのアカウントは、投稿は頑張ってるのにプロフィールのリンク先がただのホームページだったり、LPに飛ばしても問い合わせフォームの項目数が15個あったりする。途中で人が落ちるポイントが放置されてる。

バズらなくても、この導線さえできていれば問い合わせは来る。 フォロワー500人でも月に数件の問い合わせが取れてるアカウントは、例外なくこの導線がちゃんと設計されてる。

導線設計で最初にやる3つのこと

導線設計が大事なのはわかった。で、何から手をつければいいの?という方向けに、まず最初の3つだけ。

①プロフィールリンクの飛び先を変える。

ホームページのトップじゃなくて、LINE登録ページか、サービス紹介LP。「次に何をしてほしいか」が明確なページに直接飛ばす。

②LPのフォーム項目を減らす。

名前・メールアドレス・相談内容の3つで十分。電話番号、会社名、部署名、役職——全部聞きたい気持ちはわかるけど、項目が1つ増えるごとにCVRは確実に下がる。

必要な情報は問い合わせが来た後に聞けばいい。まずは「連絡をもらうこと」がゴール。

③投稿の3回に1回は「次のアクション」を提示する。

毎回「LINE登録してね」だとしつこいけど、3〜4回に1回「もっと詳しく知りたい方はプロフィールのリンクから」と書くだけで、リンクのクリック数は変わる。投稿を発信で終わらせずに、導線の入口として機能させる意識。

① プロフィールリンクの飛び先を、次の行動が明確なページに変える

② LPのフォーム項目を3つまで減らす

③ 投稿の3回に1回は次のアクションを提示する

まとめ:バズは結果であって、目的じゃない

誤解がないように言っておくと、バズ自体が悪いわけじゃない。バズったら嬉しいし、認知拡大には確かに効果がある。

問題は、バズを目的にしてしまうこと。

中小企業の限られたリソースで成果を出すなら、「たくさんの人に見られる」ことより「見た人が動く仕組みを作る」ことの方がはるかに優先度が高い。

10万人にリーチして問い合わせゼロより、500人にリーチして問い合わせ3件の方が事業としては圧倒的に価値がある。

バズは結果としてついてくることはあるけど、追いかけるものじゃない。まず導線を作る。話はそれからだと思ってる。

皆さんのアカウント、プロフィールのリンク先は「次の一歩」が明確になってますか?

よくある質問

バズった投稿はなぜ売上に繋がらないのですか?

バズは面白いから反応した人を集めるためです。買いたい人ではないので購買意欲が低く、通常投稿からの流入よりCVRが低くなりがちです。

中小企業がバズを追うと何が危険ですか?

限られたリソースをバズる投稿作りに使うと、本来やるべき導線設計がおろそかになります。売上への直結度が高い作業が後回しになります。

売れる導線とは具体的に何ですか?

知る、興味を持つ、比較する、問い合わせるまでの道筋を設計することです。すべての接点で次に何をしてほしいかを明確にします。

導線設計は最初に何から手をつければいいですか?

プロフィールリンクの飛び先を次の行動が明確なページに変える、フォーム項目を3つに減らす、投稿の3回に1回CTAを入れる、の3つです。

フォームの項目は何個まで減らすべきですか?

名前、メールアドレス、相談内容の3つで十分です。項目が1つ増えるごとにCVRは確実に下がります。残りは問い合わせ後に聞きます。

フォロワーが少なくても問い合わせは来ますか?

来ます。導線が設計されていれば、フォロワー500人でも月に数件の問い合わせが取れているアカウントは珍しくありません。

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