売上ゼロが8ヶ月続いた個人事業主が、広告運用の型を1つ変えて問い合わせ月3件になった話

この記事の結論

広告に問い合わせが来ないなら、LPの中身を直す前に導線の順番を見直します。自分のサービス紹介から入るのをやめ、相手の課題提起から入る設計に変えるだけで反応は変わります。実際に広告費も流入数も変えず、問い合わせゼロが月3件になりました。広告の反応がない改善は、導線設計から始めるのが近道です。

はじめに──8ヶ月間、何をやっても反応がなかった

これは僕自身の話だ。

2026年1月に独立した。正確には、父親が経営していた法人LIBEROの代表を引き継ぐ形でのスタートだった。

広告代理店で2年間、広告運用のコンサルタントとして実務を積んだ。その前はプロモーション会社で大型案件のプロジェクト進行もやっていた。

スキルはある。実績もある。やれるはずだ。

そう思って独立し、自分自身のリード獲得のために広告を回し始めた。

Meta広告、Yahoo広告、リスティング広告。複数の媒体に少額ずつ分散して配信した。

結果──問い合わせゼロ。

正確に言うと、LPへの流入はあった。デイリー50名くらいは来ていた。日予算1,000円程度で、流入コスト自体は悪くない。

でも、問い合わせが来ない。

500人以上がLPに来て、問い合わせは1件。コンバージョン率0.2%以下。

LPを見直した。コピーを変えた。CTAの位置を変えた。権威性のある数字を入れた。ファーストビューを差し替えた。

何をやっても、反応が変わらない。

この状態が、約8ヶ月間続いた。

変えたのはクリエイティブでも予算でもなく「導線の順番」

8ヶ月間、いろんなことを試した。でも振り返ると、僕がやっていたのは全部LPの中身をいじることだった。

コピー。デザイン。構成。CTA。

これらを変え続けても反応がなかった時、ふと思ったことがある。

そもそも、LPに来る前の時点で勝負が決まってるんじゃないか?

つまり、ユーザーが広告を見て、クリックして、LPに着地する──この順番と文脈に問題があるのではないか、と。

広告で「マーケティング支援します」と訴求する。LPで実績と提供サービスを並べる。フォームで問い合わせを促す。

一見、普通の導線だ。でもこれ、自分が何をできるかを一方的に伝えているだけだった。

ユーザーからしたら、知らないフリーランスのマーケターが「実績あります、任せてください」と言っている。信頼の根拠がない。

ここで、僕は導線の順番を変えた。

Before: 広告(サービス訴求)→ LP(実績・サービス紹介)→ フォーム(問い合わせ)

After: 広告(課題提起)→ 診断コンテンツ(自己診断)→ 結果表示(課題の言語化)→ フォーム or LINE(相談)

変えたのは、最初に自分の実績ではなく相手の課題から入るということ。

なぜ「順番」を変えただけで反応が変わるのか

今のユーザーは、なにがどうなってこうなっているという文脈を読んでいる。コピーひとつ書いて終わりじゃない。文脈が発生した世界においては、効果的な順番や置き方を考えないといけない。

具体的に何が起きたかを説明する。

Before の導線の問題点:

ユーザーが広告をクリックする動機は「なんとなく気になった」程度。LPに着地しても、このフリーランスに頼む理由が見つからない。実績を並べても、自分の状況に当てはまるかわからない。結果、離脱する。

After の導線で変わったこと:

広告で「こんな課題ありませんか?」と問いかける。ユーザーは「あ、自分のことだ」と感じてクリックする。診断コンテンツで自分の状況を選択していくと、自社のマーケティングの課題が言語化される。

ここがポイントで、自分で選択して、自分で課題を認識するというプロセスを踏んでいる。

人は、他人に「あなたの課題はこれです」と言われるより、自分で「なるほど、ここが足りないのか」と気づいた方が圧倒的に行動に繋がる。

診断結果が出た時点で、ユーザーは課題が明確になった状態になっている。そこに「この課題について相談しませんか?」と提示すれば、フォーム入力のハードルは格段に下がる。

Before / After のデータを全部出す

具体的な数字を出す。

Before(導線変更前・約8ヶ月間):

After(導線変更後・直近3ヶ月平均):

数字だけ見ると「CVR 0.25%って低くない?」と思うかもしれない。

でも、僕のターゲットはマーケティング支援が必要な中小企業の経営者・マーケ担当者だ。BtoBの、しかも高単価サービスの問い合わせだ。月3件あれば、そのうち1件が商談に進み、年間で数百万円の売上になる。

個人事業主にとって、月3件の問い合わせは生きていけるラインだ。

そして重要なのは、広告費も流入数もほぼ変わっていないということ。変えたのは順番だけ。

再現するための3ステップ

僕がやったことを、テンプレートとして整理する。

ステップ1:「自分の強み」ではなく「相手の課題」から広告を設計する

広告のクリエイティブで最初に伝えるべきは、「私はこんなことができます」ではなく、「あなたはこんな課題を抱えていませんか?」だ。

具体例:

前者は自分視点。後者は相手視点。

ターゲットが日常的に感じている不安や疑問を、広告の1行目で言語化する。これだけでクリックの質が変わる。なんとなくのクリックが、自分に関係があると感じたクリックに変わる。

ステップ2:LP到達前に「自分ごと化」させるワンステップを挟む

LPにいきなりサービス紹介を並べるのではなく、ユーザーが自分の状況を入力・選択する診断やチェックリストを挟む。

これは大掛かりなツールを作る必要はない。Googleフォームでもいい。LINEのリッチメニューでシナリオ分岐させてもいい。

大事なのは、ユーザーが自分の課題を自分で認識するプロセスを踏むこと。

僕の場合は、15問のマーケティング診断を作った。6カテゴリに分かれていて、回答すると自社のマーケティングの現在地がわかる。

この診断を受けた人は、自分に何が足りないかを理解した状態で次のステップに進む。

ステップ3:問い合わせのハードルを下げる「受け皿」を複数用意する

フォームだけだとハードルが高い。「問い合わせ」という言葉自体が重い。

だから、LINE公式アカウントを併設した。LINEなら友だち追加するだけでいい。最初のメッセージで「1」「2」「3」と番号を選ぶだけで相談内容が伝わるようにした。

フォームはしっかり相談したい人向け。LINEはちょっと聞いてみたい人向け。

入り口を複数用意するだけで、「問い合わせしようかな、どうしようかな」の層を拾える確率が上がる。

うまくいかなかったことも書いておく

正直、全部がうまくいったわけじゃない。

Meta広告以外にYahoo広告も並行して回したが、Yahoo側はインプレッションは出るものの、クリックに繋がらないケースが多かった。結局、媒体を分散させすぎて、各媒体の学習が進まないという状態になった。

日予算が小さいなら、1媒体に集中した方がいい。これは身をもって学んだ。

あと、LPの制作に関しても反省がある。急ぎで2本作ったが、正直クオリティは酷かった。こういう仕事の仕方は長続きしない。納得のいくレベルのものを成果としてあげることを習慣づけしないと、結局クライアントにも同じことをしてしまう。

「型」を変えるというのは、視点を変えるということ

僕が変えたのは、クリエイティブでもなければ予算でもない。

「自分が伝えたいことを伝える」から「相手が知りたいことを先に出す」へ、順番を変えただけだ。

これは広告に限った話じゃない。

営業でも、プレゼンでも、SNSの投稿でも同じことが言える。

自分が言いたいことを先に言いたくなる。実績を並べたくなる。「すごいでしょ」と言いたくなる。

でもユーザーが最初に知りたいのは、「これは自分に関係がある話なのか」ということだけだ。

その問いにYESと答えさせる設計ができれば、あとの導線は自然に繋がっていく。

おわりに──月3件は、ゼロとは全く違う世界

売上ゼロの8ヶ月間は、正直しんどかった。

何をやっても反応がない。自分がやっていることは正しいのか。このまま続けて意味があるのか。

でも、月3件の問い合わせが来るようになった今、確信していることがある。

問題は「やっていること」じゃなく「やる順番」だった。

同じ広告費、同じ流入数でも、導線の設計ひとつで結果は変わる。

もし今、広告を回しているのに反応がないなら、LPの中身をいじる前に、一度導線の順番を見直してみてほしい。

ユーザーが最初に触れるのが「あなたのサービス紹介」なのか、「自分の課題への気づき」なのか。

この順番を入れ替えるだけで、同じ広告費が全く違う意味を持つようになる。

よくある質問

広告に問い合わせが来ないとき、最初に何を見直せばいいですか?

LPの中身より先に、広告からフォームまでの導線の順番を見直します。自分のサービス紹介から入っていないか確認するのが出発点です。

LPを何度直しても反応が変わらないのはなぜですか?

LPに来る前の広告の文脈に問題があるケースが多いです。クリックの動機が弱いまま着地しても、頼む理由が見つからず離脱します。

導線の順番を変えると具体的に何が起きますか?

相手の課題から入ると、ユーザーが自分ごととして課題を認識してから進みます。フォーム入力のハードルが下がり、CVRが上がります。

診断コンテンツは大掛かりなツールが必要ですか?

必要ありません。Googleフォームや、LINEのリッチメニューでのシナリオ分岐でも十分機能します。自分で課題を選択させる仕組みが要点です。

問い合わせのハードルを下げるには何をすればいいですか?

受け皿を複数用意します。しっかり相談したい人向けのフォームと、気軽に聞きたい人向けのLINEを併設すると、迷っている層を拾えます。

CVR0.25%は低くないですか?

BtoBの高単価サービスなら妥当な水準です。月3件でも1件が商談に進めば年間数百万円の売上になり、個人事業なら十分成立します。

少額予算で複数媒体に配信してもいいですか?

おすすめしません。日予算が小さいと各媒体の学習が進みません。1媒体に集中したほうが成果は出やすくなります。

広告を回しているのに反応がない。導線から見直しませんか

LPの中身より先に、広告からフォームまでの順番に問題があるかもしれません。
導線設計や診断コンテンツの作り方について、最初のヒアリングは無料です。

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