Meta広告の画像・動画のサイズと作り分け。配置ごとに何を用意すればいいか

Meta広告で用意するのは2種類で足ります。フィード用の正方形またはやや縦長(1:1・4:5)と、ストーリーズやリール用の縦型(9:16)です。横長の素材だけで配信すると、縦型の面で画面の半分も使えず、同じ予算でも見られ方が大きく落ちます。文字は画面の端ではなく中央寄りに置き、動画は音がなくても伝わる作りにします。
Meta広告のクリエイティブで最初に迷うのが、どのサイズで作ればいいかです。
配置ごとに推奨サイズが示されていますが、全部に合わせて作る必要はありません。実務では2種類あれば足ります。
この記事では、何を用意すればいいか、どこに文字を置くか、1本の素材をどこまで使い回せるかを整理します。
目次
用意するのは2種類
| 比率 | 主に表示される場所 | 使いどころ |
|---|---|---|
| 1:1(正方形) | フィード、発見タブなど | 汎用。迷ったらまずこれ |
| 4:5(やや縦長) | フィード | スマホで縦に大きく映る。フィードではこちらが有利 |
| 9:16(縦型全画面) | ストーリーズ、リール | 縦の面で画面を使い切る |
正方形かやや縦長を1本、全画面の縦型を1本。この2本があれば、主要な配置はカバーできます。
フィードは1:1と4:5のどちらがいいか
スマートフォンで見たときの占有面積が大きいのは4:5です。縦に長い分、画面の中で目に入る時間が延びます。
一方で、1:1は他の媒体にも流用しやすく、作り置きしやすい利点があります。1本しか作れないなら4:5、複数の媒体で使い回すなら1:1、という選び方になります。
横長(16:9)は、フィードでは小さく表示され、縦型の面では上下に大きな余白ができます。テレビCMや他媒体用に作った横長の素材をそのまま流用すると、ここで損をします。
縦型を用意しないと、何が起きるか
配置を自動にしていると、Metaはストーリーズやリールにも配信しようとします。そこに横長や正方形の素材しかないと、画面の中央に小さく表示され、上下は余白か自動で引き伸ばされた背景になります。
結果として、縦型の面でのクリック率が落ちます。配置別のレポートで「ストーリーズだけCTRが極端に低い」場合、素材の形が原因であることが多いです。
もう1つ起きるのが、自動で引き伸ばされた背景と、素材そのものの境目が見えてしまう現象です。縦型に最適化された他社の広告が並ぶ中で、自社の広告だけが「はめ込まれたもの」に見えるため、内容を読む前に信頼感で負けます。
対処は、縦型の素材を足すことです。配置を切って逃げると、安く表示できる枠を捨てることになります。配置を絞るかどうかの判断は配置の記事にまとめています。
文字を置いてよい範囲
縦型は上下が隠れる
縦型の面では、画面の上下にシステムの表示が重なります。
- 上部:アカウント名、プロフィール画像、閉じるボタン
- 下部:説明文、リンクのボタン、各種の操作アイコン
目安として、上下それぞれ画面の15%ほどは隠れる前提で作ります。価格、商品名、キャッチコピーといった読ませたい文字は、中央の帯に収めてください。
フィードでも、テキストが長いと途中で折りたたまれます。「続きを読む」を押す人は多くありません。伝えたいことは本文の冒頭に置き、画像の中にも短く入れておくと、折りたたまれても意味が通ります。
目安として、本文の最初の1行で「誰向けの、何の広告か」が分かる状態にします。残りは、興味を持った人だけが読む部分だと考えてください。
画像内の文字量について
ここはよく誤解されている部分です。
以前は、画像内のテキストが2割を超えると配信が制限される、というルールがありました。この制限は撤廃されています。
ただし、制限がなくなったことと、文字を増やしてよいことは別です。フィードは流し見される場所なので、一瞬で読み切れない量の文字は、読まれないまま通り過ぎられます。
目安は、止まった0.5秒で読める量です。文字数でいえば、大きく見せるコピーは15文字前後まで。補足は小さく添える程度にして、詳しい説明は本文やLPに回します。
どうしても伝える情報が多いなら、カルーセルや動画で分割するほうが読まれます。1枚に詰め込むのが、最も読まれない形です。
フィードは本文が折りたたまれる
動画は、音なしで伝わるか
フィードやリールは、音を出さずに見られることが多い環境です。
- 話している内容は字幕で入れる
- 冒頭1〜2秒で、何の広告かが分かるようにする
- 音がないと意味が通らない演出(効果音のオチなど)は避ける
動画の長さは、短いほど最後まで見られます。商品を見せるだけなら6〜15秒、説明が要るものでも30秒以内に収めると、途中離脱が減ります。
1本の素材をどこまで使い回せるか
制作の工数を考えると、1本の素材をなるべく使い回したくなります。限界はここです。
| やり方 | 可否 | 注意点 |
|---|---|---|
| 4:5の素材を1:1にトリミング | できる | 上下が切れるので、文字の位置を確認する |
| 正方形を9:16の中央に配置 | 応急処置としては可 | 上下に余白。縦型専用には負ける |
| 横長を縦型に流用 | 避ける | 画面の大半が余白になる |
| 静止画を動画の1カット目に使う | できる | 動きがないと冒頭で飛ばされやすい |
撮影や制作の段階で「縦で撮っておく」だけで、後の選択肢が増えます。横で撮ったものを縦にするのは、ほぼ作り直しです。
外部に制作を依頼するときも、納品形式に縦型を含めてもらってください。あとから追加で頼むと、別料金になることがほとんどです。
解像度とファイルの重さ
比率を合わせても、次の2つで損をしていることがあります。
1つは解像度です。小さい画像を引き伸ばすと、スマートフォンの画面では粗さが目立ちます。粗い画像は、それだけで広告らしく見え、スクロールの手が止まりません。
もう1つはファイルの重さです。極端に重い動画は、読み込みに時間がかかり、表示される前に通り過ぎられます。長さを短くし、不要に高い画質を避けるだけで改善します。
作る順番
- 訴求の軸を決める(誰に、何を、どう言うか)
- 縦型(9:16)で1本作る。情報量が最も制限されるため、ここで削ぎ落とす
- 縦型の要素を使って、フィード用(1:1か4:5)を作る
- 配置別のレポートで、どちらが機能しているかを見る
逆の順番、つまりフィード用を作ってから縦型に広げると、情報を詰め込んだ素材を縦に無理やり収めることになり、文字が小さくなります。制約の厳しいほうから作るのが、結果的に早い。
この順番には副次的な効果もあります。縦型で削ぎ落とす作業は、「この広告で伝えることは何か」を1つに絞る作業と同じです。情報を減らす過程で訴求が整理され、フィード用の素材も強くなります。
サイズを整えても反応が出ないとき
サイズは土台であって、成果を決めるのは訴求です。形を整えても反応が出ないなら、原因は別にあります。
止まってもらえていないのか、止まったが興味が持たれていないのか、興味は持たれたが押す理由がないのか。CTRが低い原因の分け方はCTRの記事で整理しています。
素材の形を整えるのは、土俵に上がるための準備です。整えた結果として全員が同じ土俵に立つので、そこから先の差は訴求で決まります。サイズの話に時間をかけすぎて、何を言うかの検討が薄くなっていないか、ときどき確認してください。
また、何本作ってどの軸を変えるかは、サイズとは別の設計の話になります。クリエイティブの本数の記事を参考にしてください。
まとめ:縦型から作る
- 必要な素材は2つ。フィードに合う正方形かやや縦長と、全画面の縦型
- 横長の流用は、縦型の面で画面の大半が余白になる
- 縦型は上下15%ほどが隠れる。読ませたい文字は中央に置く
- 画像内の文字量の制限は撤廃されたが、読み切れない量は読まれない
- 動画は音なし前提。字幕を入れ、冒頭1〜2秒で何の広告かを示す
制約が最も厳しい縦型から作れば、そこから他の比率に展開するのは簡単です。順番を変えるだけで、作り直しの回数が減ります。
よくある質問
Meta広告の画像サイズは何種類用意すればいいですか?
2種類で足ります。フィード用の1:1か4:5と、ストーリーズ・リール用の9:16です。この2本で主要な配置をカバーできます。
横長の素材をそのまま使ってもいいですか?
おすすめしません。フィードでは小さく表示され、縦型の面では上下に大きな余白ができます。縦型の面でのクリック率が落ちる原因になります。
縦型の素材で文字はどこに置けばいいですか?
上下それぞれ画面の15%ほどはシステムの表示が重なるため、読ませたい文字は中央の帯に収めます。
画像の中の文字量に制限はありますか?
以前あった2割までの制限は撤廃されています。ただし流し見される環境なので、止まった0.5秒で読める量に収めるのが現実的です。
動画の長さはどれくらいが適切ですか?
短いほど最後まで見られます。商品を見せるだけなら6〜15秒、説明が必要でも30秒以内が目安です。音を出さずに見られる前提で字幕を入れてください。
どの順番で作るのが効率的ですか?
縦型(9:16)から作ります。情報量の制約が最も厳しいため、そこで要素を絞ってからフィード用に展開すると作り直しが減ります。